第1回:うなぎと腎臓病
梅雨も明けて、夏本番の暑さになりましたね。
暑い夏に食べるものというと、どのような物を思い浮かべますか?
恐らく、「うなぎ」という人も多いかと思います。
ということで第1回は、「うなぎ」に関して、腎臓病と絡めてお話したいと思います。
因みに、今年の土用の丑の日は7月28日のようです。
うなぎは”精”がつくとされておりますが、腎臓病・腎不全の方(透析患者さんも含む)が食べる場合には少し注意が必要です。
うなぎは、豊富なビタミン(ビタミンA,B1,B2 等)と良質な脂質(DHA,EPAなど)が含まれており、決して悪いものではありません。
しかし、「蒲焼」にすると、タレの塩分がかなり上乗せされてしまいます。
(蒲焼きではない)うなぎ150g(約1匹分)では塩分約0.3gなのですが、蒲焼にしてしまうと塩分2g程度まで増えてしまうようです。これはやはりタレのせいでしょう。
更に上うな重(うなぎ220-240g)になると、更に塩分3.5-4gまで増えてしまうそうです。
一般的に腎臓病の方は1日総摂取塩分量を6g以下に抑えることが理想とされてますので、うな重1食の塩分量は結構なものです。
そこで、うな重を食べる時に塩分量を減らす方法として私なりに考えたのが、次の2つの方法です。
① タレに浸されたご飯を残す
② スーパーで買ってきたうなぎの蒲焼の場合、うなぎを水洗いしてから温めて、その後に付属のタレをかける
②は不味くなりそうに思いますが、一般的にも「タレが付いている状態で温めると、焦げができて苦味の原因となる」ため、自宅で美味しく食べるための秘訣だそうです。
私も自宅で食べる時は、②は必ずやっています。
因みに、私の自宅の冷蔵庫に残っていたうなぎのタレの成分表を見てみると、塩分量は1袋0.7gでした。
水洗い後にかければ、塩分量として許容できる量になりそうですね。
皆さんも「うなぎを食べると元気になる!」ということはありませんか?
私もうなぎから何となくパワーをもらうことがあります。
食事で心が満たされることはとても大切なことだと思いますので、ぜひ実践してみて下さい。
※ 当院管理栄養士からの「透析患者さんのうなぎの食べ方」に関するブログもご参照ください。