スタッフブログ第7回:透析患者さんとリンについて
こんにちは。栄養係の看護師中山です。
岩本クリニックでは月に一回、担当スタッフが資料を作成しみんなで勉強会を行っています。
先日は私が担当で、リンについて勉強して発表しました。
その内容を皆さんにも知っていただけたらと思い、今回ブログに書かせていただきます♪
皆さんは、リンという栄養素についてご存じですか?
リンはカルシウムとともに骨や歯を形成するほか、エネルギー代謝などの生命維持にかかわる重要な働きをする栄養素です。
実は、リンというのは体にとって丁度よい量が決まっています。
主に腎臓がその調整を行っており、体内に入った余分なリンは尿中に排泄されます。
腎臓ってとっても働き者なんです!
しかし、透析患者さんでは腎臓の機能が低下しているため、リンを排泄できず体内に蓄積してしまいます。
透析でリンを除去することができますが、除去できるリンの量には限界があるのです。
透析で除去できる量以上のリンを長期的に摂取すると高リン血症となります。
この高リン血症になると骨が弱くなって骨折しやすくなったり、血管に石灰が沈着して動脈硬化を促進するようになります。
これを放っておくとリンとカルシウムが結合してからだのあらゆる場所に沈着して血管の石灰化を起こし、心筋梗塞などの心臓・血管系の重大な病気を引き起こしてしまいます!
怖いですよね。。。
このような事から、長期的に体内でのリン値が高いほど死亡リスクが高くなると言われています。
上記を予防するためには血中リン濃度3.5~6.0mg/dlを目標とした食事管理が大切です。
また、リンが6.0mg/dl以上の方は注意を喚起して食事療法を強化する必要があります。
長くなったので今回はここまでです。
次回はリン制限のポイントについてお話したいと思いますのでよろしくお願いします♪
看護師:中山