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当院で行っている透析方法

当院では、HD(血液透析)と、オンラインHDF(血液ろ過透析)との2種類の方法で人工透析を行うことができます。

◆ HD(血液透析)とHDF(血液ろ過透析)

1. HD(血液透析)とは?


昔から「人工透析」と呼ばれている最も標準的な治療方法です。血液を「ダイアライザー」と呼ばれる筒状の浄化器(細いストロー状の透析膜が約1万本束ねられて入っている)を通して透析液と接することで、尿毒素(尿素窒素やクレアチニンなど)が透析膜にあいている小さい穴を通って透析液に滲み出てきます。これによって体内に蓄積した尿毒素や余分な水分を除水します。


2. HDF(血液透析ろ過)とは?


”ろ過”という方法を使って体液の一部を廃棄し、同時に大量の補充液を体内に注入するという、古い体液を新しい体液に置き換える方式です。自動化された機器によって体内の水分バランスを計測し、体液が過不足がないように監視しています。中でもオンラインHDFと呼ばれるは、大量の体液(25~50L)を除去し、その代わりほぼ等量の透析液を体内に注入して体液を補充する方法です。オンラインHDFでは、HDでは除去しきれなかった大きな分子量の尿毒素を血中から透析液へ除去できる代わりに、透析液に不純物質や細菌が混入していると、血中に混入するおそれがあります。そのため、透析液を点滴液くらいまできれいにする清浄化の技術が必要です。

 

2.オンラインHDFの利点


HDFは、分子量が大きい尿毒素を除去することができます。一方で、分子量が小さい尿毒素(尿素窒素やクレアチニンなど)を除去する能力はHDよりも劣るため、HDと併用して、分子量が小さい物質から大きい物質まで広範囲の物質を取り除くことができるように行われいます。
オンラインHDFには主に以下の6つのメリットがあるといわれて言います。

①  透析アミロイド症の予防効果

② 貧血の改善効果

③ 炎症改善効果

④ 透析中の低血圧への効果

⑤ 生命予後の改善

⑥ その他(皮膚の痒み、むずむず脚症候群、神経障害等への効果)

 

3.オンラインHDFの問題点


人工透析では、除去すべき尿毒素がすべて明らかになっているわけではなく、分子量が大きい物質の除去をによって、からだに必要なたんぱく質まで除去してしまう可能性もあります。
特にからだに大切な蛋白質の一部であるアルブミンを除去してしまうと、栄養障害(栄養失調)を起こす可能性があります。この点がHDFの問題点であり、定期検査で血液中のアルブミンを見ていく必要があります。

 

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