「もうすぐ人工透析が必要」といわれたら
「透析が必要」と言われたとき、まず知っておいてほしいこと
「腎臓の働きがかなり弱っています」「そろそろ透析を考えましょう」
そう主治医から聞いたとき、多くの方が「いよいよか…」「もう普通の生活はできないの?」と強い不安を感じます。
でも――透析=人生の終わりではありません。むしろ、「これからの生活を支える大切な治療」です。
透析を始めることで、体にたまっていた老廃物や水分を取り除き、食欲や体調が改善し、元気を取り戻す方も多くいらっしゃいます。
いま感じている不安は、情報が足りないことから生まれることがほとんどです。
まずは、自分の体の状態を理解し、安心して相談できる場所を見つけることから始めましょう。
透析を始めるタイミングと、その前にできる準備
透析を始める時期は、血液検査の数値(特にクレアチニンやeGFR)だけでなく、体の症状(むくみ、息切れ、食欲不振、倦怠感など)をもとに、
医師が総合的に判断します。
しかし、急に始まるわけではありません。
「そろそろ準備を」と言われた段階から、透析に向けて少しずつ心と体の準備を進めることができます。
準備の一つが、透析用の血管(シャント)をつくる手術です。
※「シャント」について詳しくは、「人工透析まめ知識」⇒「シャントについて知ろう!」を参照ください。
透析施設を選ぶときに大切なこと
透析は、週3回、1回4時間ほどの通院が基本となり、生活リズムの一部とも言えます。
だからこそ、安心して任せられる施設選びがとても大切です。
ここでは、透析施設を選ぶときに確認したいポイントを一部ご紹介します。
<施設を選ぶときのポイント>
<治療の質>
「人工透析治療」と言っても、その方法から、針刺しの方法、薬の処方の仕方まで、施設によって様々です。
体への負担が少ない方法、そして安心して治療が受けられる環境が望ましいでしょう。
・どのような透析方法で治療を受けられるか
・針刺しの方法(エコーを使っているか)
・専門医は在籍しているか
<普段の診察や、定期検査の内容と頻度>
透析通院を始めると、定期的に検査や診察などがあることがあります。
それは、ご自身の体が順調にはたらいているかを確認するためです。
その頻度や方法も施設によって様々です。
・血液検査・レントゲン写真・心電図・CTなど
・シャントのエコー診察の有無
・回診頻度
<トラブル時の対応力>
「シャントの流れが悪くて透析ができない…」「今日は体の具合が良くない…」「入院が必要かも…」
透析治療を受けていると、様々なことが起こり得ます。
そのようなとき、適切な対応がすぐに受けられる環境が望ましいでしょう。
・シャントPTAが院内で可能か
・合併症や日々の体調変化に対応してもらえるか
・総合病院との連携はスムーズか
<透析治療以外の取り組みの有無>
「どのような食事をとればいいの?」「最近体力が落ちたなぁ‥」「足の傷がなかなか治らなくて‥」
人工透析治療を受けていくと、様々な問題や疑問が出てくるかもしれません。
そんなときにもすぐに相談できたり、対応できる施設だと心強いですね。
・腎臓リハビリ(透析中の運動)ができるか
・栄養相談が受けられるか
・フットケア(足の傷処置、爪切りなど)を受けられるか
<生活や介護の相談への対応>
人工透析は、生活リズムの一部とも言えます。
だからこそ、透析施設は日常の皆さんの「強い味方」となりえます。
普段から相談・対応できる体制だと心強いですね。
・本人や家族と、医師・看護師との面談の機会があるか
・ケアマネジャーとの連携がスムーズか
・入所施設との連携がスムーズか
・ソーシャルワーカーの有無
<通院の利便性>
週3回通院しなくてはならない人工透析。通院負担も少なくありません。
通院のしやすさもポイントの一つです。
・自宅や職場からの距離
・送迎サービスの有無
<スタッフの雰囲気・対応の丁寧さ>
透析治療は、医師・看護師・臨床工学士・理学療法士・栄養士・看護助手・事務など様々な職種が携わります。
職種同士が協力し合って、チームで患者さんを診ているかどうかは、”治療の質に直結する”最も大切な要素といっても過言ではありません。
・多職種で協力し合って取り組んでいるか
・対応は丁寧か
当院の特徴:”活きる力”を支える
当院では、質の高い医療と様々な取り組みを行い、
「”活きる”をお届けする」ことを使命として、「生活を支える医療の拠点」を目指しています。
<質の高い治療と、負担を減らす取り組み>
✅きれいな水で体に負担が少ないオンラインHDF
✅専門医による日々の診察
✅シャントエコーチームが安全で痛みの少ない穿刺
✅シャントエコーチームが定期的なシャント診察
✅シャントトラブルは、院内でシャントPTA
✅定期検査や筋力測定で、体の状態をチェック
✅フットケアチームによる足の定期的なケア
✅管理栄養士による栄養相談
✅他施設とのスムーズな連携
(総合病院・入所施設・ケアマネジャー)
<「見える」「動ける」「相談できる」透析>
✅理学療法士監修で筋力維持をサポート
(ビデオ動画、エルゴメーター運動、個別相談)
✅リハビリチームが「動ける」日常生活をサポート
<チームで支える透析治療>
✅全職種がチームで連携してサポート
(医師・看護師・臨床工学技士・理学療法士・管理栄養士・事務)
「これからも活きる」ために
透析が始まっても、仕事を続ける方、旅行を楽しむ方、趣味を満喫している方がたくさんいらっしゃいます。
透析という治療を「制限」ではなく、「新しい生活の支え」として考えてみることも大切です。
当院は、「”活きる”をお届けしたい」という理念のもと、
患者さんが自分らしく笑顔で暮らせる日々を応援しています。
まずは気軽にご相談ください
「いつから透析を始めるの?」「どんな準備が必要?」「どこの施設に通えばいい?」
そんな疑問を感じたら、早めの相談が安心の第一歩です。
透析導入前の段階からご相談を受け付けています(主治医の紹介状がなくても構いません)。
体の状態を丁寧に確認し、患者さんとご家族にとって最適な選択を一緒に考えていきましょう。
🌿お問い合わせ・ご相談
当院では通院透析について以下の相談窓口を設けております。 お気軽にお問い合わせください。
🌱お問い合わせフォームからのご相談
🌱一般内科外来、または腎臓病・透析専門外来※でのご相談
※30分~1時間程度のお時間を目安としています
※通院透析のご相談については、費用はかかりません
🌱お電話(029-826-6360)でのご相談
